知り合いにニコニコ動画向けの動画作成を依頼されて、いろいろ試行錯誤した結果、ある程度納得のいく所まで出来たので、メモ。(諸事情により、実際の動画はありません。あしからず)
- ニコニコ動画 一般会員用の設定です。(2012/4/4時点)
- MacBookPro 2.4GHzデュアルコアIntel Core i5(Late2011)
- MacOSX 10.7.3
- メモリ16GB
- エンコーダー:Adobe Premiere Pro CS5.5
書き出し設定
- フィルタタブ
- ブラー(ガウス)…チェック無し
- マルチプレクサタブ
- マルチプレクス…MP4
- ストリームの互換性…標準
- ビデオタブ
- コーデック…MainConcept H.264 Video
- テレビ方式…NTSC
- フレームの幅…640
- フレームの高さ…360
- フレームレート…30fps
- フィールドオーダー…なし(プログレッシブ)
- ピクセル縦横比…正方形ピクセル
- プロファイル…メイン
- レベル…3.1
- ビットレートエンコーディング…VBR、2パス
- ターゲットビットレート…後述2
- 最大ビットレート…後述2
- キーフレーム間の距離を設定…チェックなし
- オーディオタブ
- オーディオ形式…AAC
- コーデック…AAC
- 出力チャンネル…ステレオ
- 周波数…44.1kHz
- 音質…高
- ビットレート…後述1
- 優先…ビットレート
- その他タブ
- 使わないので空欄
後述1.音のビットレートを決める
まずはじめに、音声側のビットレートを決めます。これは作りたい動画によりますが、音声重視なら高めのビットレート、画像重視なら低めのビットレートを入力します。
128kbps、196kbps、256kbps程度のいずれかでいいでしょう。ここでは音声重視で256kbpsと仮定します。
一般会員の600kbpsって何?
ニコニコ動画の一般会員でよく聞く、600kbpsというのは何でしょう?これは、
「音のビットレート」+「映像のビットレート」=600kbps以下
…という意味になります。
映像で使えるビットレートを計算する
「動画エンコード ビットレート計算機」にアクセスし、以下のように入力し、「計算」ボタンをクリックします。
- 再生時間
- 作成する動画の再生時間を入力します。(ここでは4:49とします)
- 音声
- 音声のビットレートを入力します。(ここでは256kbpsとします)
- エンコード区分
- どの動画サイト向けの動画を作成するのかを選択します。(ここでは、ニコニコ動画 一般会員を選択します)
- ファイル容量上限
- 動画ファイルサイズの上限を入力します。(ニコニコ一般動画は40MBなので、40と入力します)
- ビットレート上限(kbps)
- 最大ビットレートを入力します。(ここでは一般会員の最大ビットレートである、600kbpsを入力します。)
ただし、上記のファイル容量上限を入力してあれば、記入する必要はありません。
計算の結果、390kbpsと出ました。ただ経験上、これでも微妙に多くなってしまうことがあります。
そこでこの数値から10〜20kbpsを引いた、370〜380kbpsをメモしておきます。
後述2.映像のビットレートを入力する
上記で映像に使えるビットレートは380kbpsだと分かりましたので、「ターゲットビットレート」「最大ビットレート」を入力します。Adobe Premiere Pro CS5.5は、単位がMbpsとなっていますので、以下のようになります。
- ターゲットビットレート…0.38kbps
- 最大ビットレート…0.38kbps
上記のように設定したらエンコードします。実際は、動画によって多少の揺れがあるので、期待通りの値になっているか確認をします。
QuickTimePlayerで作成したファイルを開き、ウインドウ→ムービーインスペクタを表示を選択し、データ容量とデータレートを確認します。
データ容量そのまま、ファイルの容量です。データレート音+映像の総ビットレートを指します。上記画像では600kbpsを微妙にオーバーしていますが、なぜかニコ動画ではそのまま通りました。(噂では600〜650kbpsの多少のゆとりがあるらしい)## 最後に
音声重視か、映像重視かはその動画の求めるものによって変わるので、自分なりの判断が必要ですので、各人で判断して設定してみてください。